自動車鈑金塗装専門店がお届けするブログ!!!
今回はドアパネルの大きなヘコミ!
ドアを交換するとドアに付くモール類や付属品の部品代がかかります。
そこに塗装代がプラス!
今回の修理はドアパネルの値段が◯◯十万円するケース(汗)
修理で直すことが出来れば交換するよりも修理代をおさえる事が出来ます!
しかし鈑金修理は鉄板を叩いたりパテなどの材料を使いますので新品部品のよなクオリティーにはなりません。
限りなく近づける事は可能です。
直る直らないの判断やどの位の仕上がりになるかを打ち合わせをさせて頂いてからの作業になります。
ヘコミを観察
先ずは損傷の見極めです。
- アルミパネルか鋼板か?今回は鋼板です。
- 弾性変形と塑性変形の見極め。(弾性⇒だんせい|塑性⇒そせい)
- 弾性変形を抜けば何処にどんな塑性が残るか?
- 塑性変形箇所の鉄板の伸び。
- 損傷の進行方向。
- プレスラインや逆Rなどの形状。それによって難易度が変わります。
- 鉄板の板厚はどの位か?
- 裏からのアクセスは可能か?
- インパクトビームが曲がっていないか?
こんな感じで色々と妄想してイメージを膨らませます。
イメージが出来れば自分の引き出しからどの場面でどの技法を使うかを選択していきます。
ドアトリムやアウターハンドルなどの付属品を取り外し鈑金開始!!!
↓塑性変形と弾性変形についてはこちらの記事で詳しく書いています
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【損傷判断~鈑金作業】塑性変形と弾性変形とは?
鈑金修理でお預かりのスバル BRMレガシィ。 簡単に修理の流れをご紹介です。 上の画像はゲートパネルの付属品を分解したところです。 裏からヘコミを修理するためにアクセスしやすくする理由もありますがなぜ ...
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鈑金完了
手の内はお見せできませんが鈑金が完了!
次の工程に移ります・・・
パテ成形
このような材料を使いました。
- エポキシプライマー
- スプレーフィラー
- ポリエステルパテ
- サフェーサー
の順番で作業しました。
1 エポキシプライマーはむき出しの金属のファーストコートプライマーとして塗料メーカが推奨しています。
特徴は非常に優れた耐腐食性、耐薬品性能。優れた耐湿性と柔軟性。
鉄板の上に直接パテを塗布しても防錆効果はありませんがエポキシプライマーを塗布することで上記で書いたメリットが御座います。
特に今回のような輸入車の鋼板は亜鉛層が強烈ですのでエポキシプライマーの塗布は必須になります。
2 今回は鈑金でナラシきれなかったヒズミをスプレーフィラーと言う液体状のポリエステルパテを使い形成しました。
3 もう1回スプレーフィラーを塗布しようとしたのですがまさかの在庫切れ・・・
固形状のポリエステルパテを使いました。
4 そして鉄板が出た部分にはプライマーを塗装してからサフェーサーの塗装です。
※パテの厚盛はしていません。
マスキング
調色作業⇒サフェーサー研磨⇒足付け⇒マスキング⇒塗装の順で作業を進めました。
塗装完了
塗装後、乾燥させマスキングを剥がします。
その後、塗装ブースから一旦出し、向きを変え遠赤外線中波ヒーターで本乾燥させます。
しっかり乾燥させてから次の工程に移ります。
塗装中のブツも少なく肌調整もしないでいいくらいの艶感ですのでこの後の作業時間が大幅に短縮できます。
この手の車種の塗装と使用したクリヤーは初でしたが上手く塗装ができました。
まとめ
交換レベルの損傷で部品代が高額な場合で予算を押えたい場合!もしかしたら当店で修理できる可能性があります。
メリット、デメリットを詳しく説明してご提案させて頂きます。
もしもの時は思い出してくださいね!