株式会社トーコーさんから発売されてる自動車補修用パテ[テクノフィラーゼロ]のご紹介です。
パテの役割は車のヘコミを鈑金した後にパテを付けて研磨しヘコむ前の形に戻すことです。
自動車鈑金塗装工場で使うパテの種類は主にこちら⬇ ⬇ ⬇
- カーボン・アルミパテ(繊維が入っているので強度がある・厚付可能)
- 厚付・鈑金パテ(厚付可能)
- 中間タイプパテ(厚付と細地の中間)
- 薄付・ポリエステルパテ(キメが細く仕上げ用)
カーボン・アルミ・鈑金パテがキメが粗く厚付が可能。
逆にポリエステルパテはキメが細かく厚付が出来ません。(薄付専用)
キメが粗いとパテの巣穴が出来やすくキメが細かいと巣穴が出来にくいのが特長です。
このバランスを考えたパテが中間パテになります。(万能なので役に立ちます)
それではテクノフィラーゼロシリーズの紹介と中間パテのデモをご紹介します。
※最後に個人的な意見をつぶやいています。
テクノフィラーゼロとは?
加熱即硬化ゼロ収縮パテ
- パテ付け直後に加熱即硬化可能な、ゼロ収縮タイプ
- 作業性・仕上がり性に極めて優れた塗装下地パテ
- 自動車・大型車輌・特殊車輌等の外板補修
- 高張力鋼板・防錆鋼板・アルミ板の短時間補修
加熱即硬化+ゼロ収縮タイプになり、ヒズミやすい薄い鋼板補修も楽に作業できます。
パテ使用温度
- 低温型:5~15℃
- 標準型:10~25℃
- 高温型:20~35℃
※季節に合わせてパテを選べます。
例:気温が低い冬場は低温型を選びます。
テクノフィラーZERO カーボン
▲ボデー・フェンダー・ドアパネル・オートバイのフレーム・タンクなどの大きな凹みに最適。
テクノフィラーZERO カーボン
- パテ厚(凹みの程度):約1cmまで厚付可能
- 耐熱性:160℃×30分
- 研削可能時間(強制乾燥):60℃×5分+放冷5分
- 研削可能時間(常温乾燥):20℃×30分
- 容量:2.5Kg/缶
- 硬化剤:TOP テクノハードナー TH-2(茶色) 2〜3%
テクノフィラーZERO 厚付
▲厚付けが一度に可能で研削性が極めて良い。深い傷や凹みに最適。
テクノフィラーZERO 厚付タイプ TOP-Z080
- パテ厚(凹みの程度):約1cmまで厚付可能
- 耐熱性:140℃×30分
- 可使時間:(20℃)4~8分
- 研削可能時間(強制乾燥):60℃×5分+放冷5分
- 研削可能時間(常温乾燥):20℃×20~30分
- 容量:3.2Kg/缶
- 硬化剤:TOP テクノハードナー TH-2(茶色) 2〜3%
テクノフィラーZERO 中間
▲厚付けから仕上げまでこの中間タイプで可能な万能パテ。
テクノフィラーZERO 中間タイプ TOP-Z120
- パテ厚(凹みの程度):約5mm
- 耐熱性:140℃×30分
- 可使時間:(20℃)4~8分
- 研削可能時間(強制乾燥):60℃×5分+放冷5分
- 研削可能時間(常温乾燥):20℃×20~30分
- 容量:3.2Kg/缶
- 硬化剤:TOP テクノハードナー TH-2(茶色) 2〜3%
テクノフィラーZERO 細地
▲キメが細かく、パテ表面の平滑性がきわめて優れており仕上げに最適なポリパテ。
テクノフィラーZERO 細地タイプ TOP-Z180
- パテ厚(凹みの程度):約3mm
- 耐熱性:140℃×30分
- 可使時間:(20℃)4~8分
- 研削可能時間(強制乾燥):60℃×5分+放冷5分
- 研削可能時間(常温乾燥):20℃×25~35分
- 容量:3.2Kg/缶
- 硬化剤:TOP テクノハードナー TH-2(茶色) 2〜3%
テクノハードナー硬化剤TH-2
▲専用硬化剤
使用方法
- この硬化剤は指定されたパテベース(主剤)に使用する
- 使用前にチューブをよく揉みほぐす
- パテベース100に対して本品を2~3%の割合で加え充分に練る
- 冷暗所で保管する
テクノフィラーゼロの取扱説明
パテ付け直後に加熱即硬化可能な、ゼロ収縮タイプの作業性、仕上がり性が極めて優れた塗装下地パテです。
用途
自動車・大型車輌・特殊車両等の外板に使用されている高張力鋼板・防錆鋼板やアルミ板の短時間補修
使用方法
- テクノフィラーゼロの硬化剤は「防錆鋼板用TH-2」をご使用すること。
- サビや汚れの等の除去・素地の研磨(P80~120)・脱脂(シリコンオフ)等で下地処理を充分に行う。下地処理後直ぐにパテを付けを行う。
- 主剤に硬化剤を2~3%の割合で加え均一によく練る。
- パテ付けは初めにしごき塗りをして、素地のペーパー目にパテを十分馴染ませてから必要な厚みに盛る。
- パテを強制乾燥する場合は60℃×5分+放冷5分を目安に行う。加熱終了後に必ず放冷してから研磨作業を行う。
- 常温乾燥の場合は20℃×20分~35分が目安です。(標準型の場合)
- 研磨作業は、最初、目の粗いペーパーを使用し、徐々に目の細かいペーパーで仕上げる。
注意!
- 硬化剤の割合は、少なすぎても多すぎてもトラブルの原因となるので、指定の硬化剤を適正量使用すること。
- 使用前に主剤を充分に撹拌(かくはん)し、硬化剤はよく揉みほぐしてから使用する。
- 硬化時間は気温・湿度により多少異なります。特に5℃以下では硬化が著しく遅れますので強制乾燥を行う。
- パテの主剤と硬化剤を混合すると反応し固化します。その際発熱を伴うので注意する!
- 硬化剤は加熱・衝撃等により、爆発的に燃焼する恐れがあるので取扱には充分に注意する!
- 硬化剤の付着物・使用後のパテは元の容器に戻さない。また指定以外の材料は絶対に混合しないようにし、本来の用途以外には使用しない。
- 主剤・硬化剤の混合物及び、硬化剤の付着物、研磨粉等は、水を張った容器に回収してください。
- 主剤・硬化剤は密閉し、火気及び直射日光の当たらない冷暗所に施錠して保管してください。また、幼児の手の届かない所に保管し、子供が悪戯しないように注意すること。
- 主剤の品質保持期限は20℃で6ヶ月です。ただし、使用・保管状態により6ヶ月持たない場合もあるので早めに使い切ることをおすすめしてます。
※品質保持期限は製品の保証期間ではありません。
中間パテのデモ
▲テクノフィラーゼロ・中間パテを使ってみましょう!
先ずはフタを開けます。
▲フタを開けたら溶剤が分離しているため中身の主剤パテを良く混ぜましょう
▲主剤パテに対して硬化剤が2~3%です
▲主剤と硬化剤を良く混ぜましょう
▲テストです!スライドドア廃パネルの塗膜の上からですがパテを塗ってみましょう!
▲ご覧の感じでス~~~っと♪
▲伸び性が良好で巣穴が空きにくいのが特長です。
▲逆の角度からも
【パテを研いでみた感想です】
「国産メーカーから発売されているパテであれば研ぎ性能を重視しているのでどれも同じに感じるのが正直な感想です。」
ホワイトヘラキット
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パテねりノート2
☆使い終わったら1枚はがして捨てるだけ!
パテねり専用の定盤が一般的ですが、こちらはパテをねる時につかう使い捨てシートです。
- サイズ:195mm×265mm
- 一冊/約100枚
表面に特殊な加工をしてあるのでシートに溶剤が浸み込みません
※ダンボールや厚紙でパテをねると溶剤が浸透して本来の性能が低下してしまうので使用は控えましょう!
【ご注意】
- パテねり以外には使用しない
- 子供の手の届く所には置かない
- 紙の角や端で手や指などが切れる恐れがあるので注意する
- 一度に何枚か剥がれてしまう場合があるので注意する
- パテをねるときには換気された所で使う
- 紙が変形する恐れがあるので、湿気の少ない場所や直射日光の当たらない場所に保管する
▲使い終わったらこんな感じでポイです♪
※注意※捨てる時は硬化後に捨てましょう。硬化中だと熱が発生するので火災の原因になります!!!
まとめ
昔の軟鋼板はある程度の板厚がありハンマリングしても鉄板が伸びにくいのが特長でした。
現代の鋼板は高張力鋼板になり特長としては薄くて固く張りがあります。
軟鋼板とは比べ物にならないくらい鈑金作業の難易度が上がりました。
パテ付に関しても鈑金後の鉄板にしっかり張りがないとパテを厚盛した際に発生する熱で鉄板が歪んでしまいます。
またパテも収縮するのでこういったトラブルを防ぐのに今は低収縮やゼロ収縮のパテが主流になっています。
各社試行錯誤してパテ開発してるので自身のワークに合わせたパテを選択したいところです。
※今回ご紹介のテクノフィラーゼロ・パテはトーコーさんで取り扱っております。
最後に
▲以前Y'sボディーで処分したパテです(汗)
最後に個人的な意見ですがY'sボディーの仕事量だとパテの4Kg缶が大きすぎて品質保持期限(20℃で6ヶ月)を超えても使いきれません。
季節の変わり目だと低温か標準か高温の選択で2つ~3つ同じ種類のパテを所有する事もあり無駄になります。
昔の軟鋼板のように広範囲を鈑金してパテを大量に消費する仕事も極稀になり、今は修理よりも交換が主流になりましたのでパテの使用量は激減しているはず!?
また鈑金が上手な職人さんも多く存在してますのでそういった方たちはパテの消費量が極めて少ないと感じてます。
Y'sボディーでは毎回そういった期限切れのパテは処分してるのですが経費がもったいなくいつも悩まされています。
できれは4Kgの半分の缶の大きさで発売していただくと非常に助かるのが僕個人の感想です。
▼バンパーパテのレビューはこちら
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