自動車鈑金の現場で使っているスポットシーラーのご紹介です。
自動車の外板パネルや内板パネルは大きな損傷を受けた場合、取替えになります。
フェンダーやボンネットのような、ボルトオンパーツなら、そのまま取替えますが、リアフェンダーやサイドステップ、内板骨格など、溶接で取り付いているパネルは、スポットカッターやエアソーで損傷したパネルを取り外す必要があります。(大掛かりな作業になる)
溶接で取り付いているパネルの取り付けは、主にスポット溶接機を使います。
その溶接する新品パネルの裏側部分は通電させる為に電着塗装を剥がし、むき出しの鉄板になります。
その防錆のために使うのが今回ご紹介の「スポットシーラー」になります。(溶接用錆防止剤)
それではイーネクスト✕栄和製作所から発売されている「溶接その前に!」の概要を見ていきましょう!
スポットシーラー塗布から溶接までの注意点!
この記事で紹介している「溶接その前に!」は速乾性が高く密着度も良いので、完璧に乾いてなくても溶接が可能です。
ただし、どのジンク剤も『完全硬化時間』というのがあり、その時間を過ぎると塗布部分が大変硬くなり溶接がしにくくなります。(通電性が悪くなりスパークの原因になる)
ですから、塗布後はあまり時間をおかないで溶接したほうが通電性が良いという結果になります。
エアゾールタイプと刷毛塗りタイプの2種類
エアゾールタイプ「溶接その前に! Z-101」
▲エアゾールタイプ
マスキングが不要で、早く広範囲に均一に塗りたい方におすすめ。
刷毛塗りタイプ「溶接その前に! Z-102」
▲刷毛塗りタイプ
エアゾールだと飛散して使えない場合、刷毛塗りタイプがおすすめ。
キャップに刷毛がついているので、素早く使えます。(溶剤が沈殿するので使用前は良く振りましょう)
溶剤なので冬場でも凍らずしっかりと塗れます。
固まっても専用希釈剤(別売)で、また液状に戻せます。
特徴
- 通電性が良く、「スポット溶接」や「ミグ・マグ溶接」で、ハジキづらく火花が出づらい溶接が出来る。
- 耐熱温度が高く、溶接後も防錆性能が続く。(溶接後の塗布で効果増!)
- 速乾性なので夏場で約5分程度で乾燥。
- 従来品よりも垂れにくい。
- 外板パネル鈑金のワッシャー溶接、裏焼け腐食防止の防錆にも効果を発揮。
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まとめ
スポットシーラーは色々なメーカーからラインナップがあります。
その中でも「溶接その前に!」は後発の発売になります。
個人的に気に入っているのは刷毛塗りタイプです。
亜鉛の量は溶接機メーカー、栄和製作所さんが考えた配合になっており、他メーカーよりも通電性が良くなっています。
あなたの仕事の参考になれば幸いです☺
▲エアゾールタイプ(スプレータイプ)
▲刷毛塗りタイプ